「食べるとすぐ苦しくなる…」機能性ディスペプシアの改善
今日は、以前から“胃の張り・食後の苦しさ・みぞおちのつかえ感”でお困りだった30代女性A.S様の施術記録です
A.S様はここ数ヶ月、
「食べるとすぐに満腹になってしまう」
「お腹が空いているのに食欲がわかない」
「みぞおちが重くて、呼吸まで浅くなる」
といった症状に悩まれていました。
病院では機能性ディスペプシアと診断され薬を処方されましたが、病気のことをご自身でインターネットで調べた結果、薬ではあまり良くならないと感じ、当院のことを探して来院されました。
お話を詳しく伺うと、「仕事が立て込むと食事を早くかき込んでしまう」「夜になると心配ごとが頭に浮かんで、胃も一緒に緊張してしまう」といった生活パターンが見えてきました。
機能性ディスペプシアは、胃炎や潰瘍のように“明確な炎症”がないにも関わらず、胃の機能が低下してつらい症状が出るタイプの不調です。
ストレス、胃の運動機能低下、迷走神経の緊張、内臓のコリ(内臓筋膜の硬さ) が重なりやすいのが特徴です。
A.S様の場合、みぞおち・横隔膜の緊張がとても強く、軽く触れただけでも張っているのがわかりました。
まずは腹部の触診と姿勢チェックからスタートし、その後フィシオエナジェティックによる検査と次のような治療を行いました。
1. 横隔膜リリース・胸腹部の筋膜調整
ストレスが続くことによる横隔膜の硬直があることで、胃が上へ引っ張られるいわゆる裂孔ヘルニアのような状態になっていました。横隔膜を緩めると同時に関連する背骨や肋骨の調整を行うことで、呼吸がしやすい状態を作りました。
また、胃の働きをコントロールしている迷走神経は、首〜胸〜お腹を通ります。
特に猫背やデスクワークで胸椎が固くなると、胃が“上から押しつぶされる”ような状態になり、胃の動きが鈍くなりますので、それらの状態を解消していきました。
2.胃と腸への栄養的サポート
フィシオエナジェティックで胃酸の減少と腸内細菌バランスの悪化によるガスの発生が検出されたので、それらをサポートするためのサプリメントをとることをお勧めしました。
3. 心理的ストレスの明確化と対処
A.S様は仕事上のストレスも多く抱えていました。特に同僚の女性に対し思うところがあり、これが機能性ディスペプシアの原因の一つになっていました。
それらストレスに対して心理療法を行うとともに、思うところを吐き出してもらうようにお話をしていきました。
日常生活における指導
A.S様には、日常生活で行ってもらう食事の取り方や軽いストレッチなども行ってもらいました。
結果
治療期間3ヶ月、6回ほどの施術で、A.S様の機能性ディスペプシアは解消されました。
このように「検査で異常がないのに、つらい」にも関わらず薬でごまかして過ごされている方などは、一度きちんと治療を受ける事をお勧めします。
少なくとも薬だけで過ごされるよりも、体調面は上向くとおもいます。
今は機能性ディスペプシアの症状がないA.S様ですが、お身体のメンテナンスを兼ねて月一回のペースで来院され、その都度体の不調を解消されて行っています。
