くしゃみ・鼻水・喉のかゆみ・皮膚の赤み・湿疹…
いわゆる「アレルギーのような症状」なのに、血液検査ではアレルギー反応が出ない。
そんな“アレルギー様反応”に悩まれる方が、当院にも多く来られます。
実はこれ、「細胞外でのヒスタミン代謝」と「細胞内でのヒスタミン代謝」
そのどちらが乱れているかで原因が大きく変わります
今回はフィシオエナジェティックの検査でおこなう2つのヒスタミン代謝の違いと、それぞれに対応する施術ポイントになります。
まず知っておきたい:ヒスタミンとは?
ヒスタミンは、
・免疫反応
・炎症反応
・胃酸分泌
・覚醒・脳機能
・血管拡張
など、私たちの身体に欠かせない化学物質です。
通常は必要な量だけ働き、余分なものは分解されます。
しかし、分解能力が落ちる → ヒスタミン過剰 → 過敏反応につながります。
ここで重要なのが、ヒスタミンは「どこにあるか」で代謝経路が違うということです。
細胞外(血液・腸管・粘膜表面)
細胞内(神経細胞・免疫細胞の内部)
それぞれ分解酵素も原因も全く違うため、対処法を間違えると改善しにくくなります。
フィシオエナジェティックでは、筋反射テストを使い、この両方のルートのどちらが働いていないかを
細かく特定していきます。
①【細胞外ヒスタミン代謝】に問題がある場合
細胞外でのヒスタミン分解酵素は DAO(ジアミンオキシダーゼ)といいます。
DAOがうまく働かないと、ヒスタミンが腸管や粘膜に溜まり、アレルギー様症状が出やすくなります。
▼ よくある症状
・鼻水
・鼻づまり
・くしゃみ
・皮膚のかゆみ
・蕁麻疹
・赤み
・胃腸トラブル(特に食後)
▼ DAOが働かなくなる主な原因
✔ 腸内環境の乱れ(SIBO、小腸の炎症)
✔ グルテン・乳製品の反応
✔ 腸管の粘膜バリア低下
✔ 亜鉛・ビタミンC不足
✔ アルコール
✔ 慢性ストレスで腸が緊張している
▼ フィシオエナジェティックでの調整ポイント
フィシオエナジェティックでは以下の問題を検査で特定します。
・小腸粘膜の負担(リーキーガット、食物反応)
・DAO活性を落としている栄養不足(亜鉛、ビタミンC、銅)
・腸の炎症反射(迷走神経の働き低下)
・腸内細菌バランスの乱れ
・肝臓のヒスタミン処理能力の低下
腸や肝臓に反射点の反応がある場合は、その場で調整するとすぐに呼吸が通り、鼻のムズムズが軽くなる方も多いです。
②【細胞内ヒスタミン代謝】に問題がある場合
細胞内部でのヒスタミン分解酵素は HNMT(ヒスタミン-N-メチルトランスフェラーゼ)といいます。
こちらが弱ると、神経過敏・情緒不安定・疲れやすさなど、“メンタルと身体の中枢”に影響が出ます。
▼ よくある症状
・不安感
・パニック様症状
・頭のほてり
・動悸
・脳の疲労
・集中力低下
・情緒の不安定さ
・天気の影響を受けやすい
血液検査でアレルギーが出ないのに、症状が強い方の多くが 細胞内ヒスタミンの処理不足 に該当します。
▼ HNMTが働かなくなる主な原因
✔ メチレーション(メチル化)低下
・葉酸不足
・ビタミンB6不足
・ビタミンB12不足
・遺伝的にメチル化が弱いタイプ
✔ 慢性ストレス(副腎疲労)
✔ 脳疲労・自律神経の過負荷
✔ 環境化学物質(香料・農薬など)への過敏
▼ フィシオエナジェティックでの調整ポイント
・メチレーションの低下へのアプローチ(B6/B12/葉酸の反応)
・副腎疲労の反射
・脳幹・自律神経の疲労
・ストレス記憶のパターン
・肝臓のメチルサイクルの負担
・重金属の蓄積
・化学物質への反応
施術でメチレーションをサポートするポイントを調整すると、「頭の圧迫感が軽くなる」「呼吸が深くなる」などの変化が出る方が多いです。
フィシオエナジェティックでできること
結論として、フィシオエナジェティックはヒスタミン過剰を「どこが、なぜ」引き起こしているのかを非常に細かくチェックできます。
そして、
・腸
・肝臓
・副腎
・自律神経
・脳幹
・メチレーション
・ホルモンバランス
・環境化学物質への感受性
など、複数の原因が絡むヒスタミン問題に対し、身体のシステム全体を整えるというアプローチが可能です。
アレルギー様反応で大切なのは、アレルギーかどうかだけを見るではなく、ヒスタミンを処理できているかということが大事です。
✔ どの代謝ルートが詰まっているのか
✔ その原因は「腸」なのか「脳」なのか「栄養」なのか
ここを明確にすることです。
フィシオエナジェティックは、この“見えない部分”を検査で可視化し、一人ひとりに合わせた調整ができます。
アレルギー検査では異常がないのに症状が続く方、季節の変わり目や食後に不調が出やすい方は、ヒスタミン代謝の乱れを疑ってみてくださいね。
